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「iPhone効果でアップルのスマホシェア半数以上に」?【追記】

  • 2013年11月27日

IDC Japanがこのほど発表した2013年度第3四半期における国内携帯電話およびスマートフォン出荷台数実績によると、国内携帯電話とスマートフォンの出荷台数はNTTドコモ向けのスマートフォンの販売が落ち込んだことなどを背景に、899万台と前年同期比18.6%減と同期を大きく下回った。一方、スマートフォンシェアでは、iPhone 5s/5cを武器にアップルが大きくシェアを伸ばし、54.1%となった、という。これは事実だろうが、腑に落ちない点がある。

下図はメーカー別のスマホのシェアである。

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これを見ると、アップルが過半数を制している。しかし、アップルはもはや、製造業ではない。工場を持たないファブレスメーカーである。一体、iPhoneはどこで生産されているのか。どうも、中国らしい。サイト管理者が仕事で使っているiPhone4Sは中国製だった。製造国はiPhoneに記載されているシリアル番号から分かる。Googleで、「iPhone 製造国」で検索すると、シリアル番号の解析サイトが出てくる。

で、果たして中国の一社でのみ、iPhonetが製造されているのだろうか。そんなことはないのではないか。ということで、IDC Japan発表の上の図は、ミスリードする図である。さて、世界レベルでのスマホのOSのシェアはAndroidが抜きん出ている。下表は第二四半期までのものだが、iOSが少しシェアを伸ばしたものの、Androidの圧倒的優位性が目立つ。所詮、クローズドなiOSには限界が来る。オープンなAndroidあるいは亜種がいずれ本領を発揮してくるだろう。

2013年第2四半期のOS別世界スマートフォン出荷トップ5(単位:百万台)
順位 OS名 2Q13出荷台数 2Q13市場シェア(%) 2Q12出荷台数 2Q12市場シェア(%) 出荷台数伸び率(%)
1 Android 187.4 79.3 108 69.1 73.5
2 iOS 31.2 13.2 26 16.6 20.0
3 Windows Phone 8.7 3.7 4.9 3.1 77.6
4 BlackBerry 6.8 2.9 7.7 4.9 -11.7
5 Linux 1.8 0.8 2.8 1.8 -35.7
6 Symbian 0.5 0.2 6.5 4.2 -92.3
  その他 0.0 0.3 0.2 -100.0
  合計 236.4 100.0 156.2 100.0 51.3
(資料:IDC)

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さてどうも、スマホ市場は日本が特殊らしい。日本の携帯電話とスマートフォンはガラケーとかガラスマ(ダーウィンで有名な、世界から隔絶されたガラパゴス島をもじった言葉)と揶揄されている。これは、海外ではSIMフリーが普通であり、スマホ製造メーカーと通信キャリア会社が隔絶しているのに、日本では経済産業省の行政指導が中途半端で両者が癒着していることが大きい。サイト管理者の個人的見解では、通信キャリアは通信回線の品質で、製造メーカーはスマホの性能で競争すべきだと思う。また、NHKがいつもiPhoneの報道しかしないのも公共放送の性格からしておかしいと思う。

現在、AUとソフトバンクなどのスマホからドコモのスマホに買い換える(ただし、2年契約)と、3万円から5万円のキャッシュをタダであげますという代理店が続出している。こういうことは通常はあり得ない話だ。それでも利益が出るというのは、通信料が異常に高いからではないのか。サイト管理者としては、どこかに通信料の競争を阻害する罠が隠されていると思っている。

※【追記】今年第三・四半期の動向は次のサイトhttp://japan.cnet.com/marketers/news/35039316/)に寄せられている。

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「Android OS」はスマートフォン市場でシェアを拡大し続けている。

市場調査会社Strategy Analyticsが米国時間10月31日に公開したレポートによると、GoogleのモバイルOSであるAndroidの世界市場における2013年第3四半期のシェアは、前年同期の75%から81.3%に増加したという。Android携帯の出荷台数は前年同期の1億2960万台から大きく増加し、2億440万台になった。

第2位であるAppleの場合、「iOS」搭載機器の出荷台数が3380万台に増加したにもかかわらず、シェアは前年同期の15.6%から13.4%へと低下した。しかしAppleは第4四半期、「iPhone 5s」に対する需要のおかげで失った市場シェアのいくらかは取り戻せるはずだ。

Strategy AnalyticsのシニアアナリストであるScott Bicheno氏は声明で「Appleはローエンドのスマートフォン市場におけるプレゼンスが限られているせいもあり、Androidにシェアを奪われた」と述べるとともに、「Androidが今後もシェアを拡大し続けるためには、出荷台数ベースでApple製品をさらに侵食する必要があるだろう。しかし、目先のことに限って言えば、その可能性は低い。というのも、新しいiPhone 5sの人気が高く、Apple製品は2013年第4四半期に世界市場で出荷台数を回復すると考えられるためだ」と語っている。

「Windows Phone」の出荷台数は、前年同期の370万台から178%増となる1020万台へと大きく伸び、その市場シェアは2%から4%へと倍増した。MicrosoftのモバイルOSは現在、スマートフォンのプラットフォームとして最も急速に成長している。

Strategy AnalyticsのエグゼクティブディレクターであるNeil Mawston氏は声明で「MicrosoftのOSの伸びは、Nokiaと、着実に進歩しつつある同社のLumia製品群が欧州やアジア、米国で健闘しているおかげだと言ってもよい」と述べている。

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世界市場ではWindows Phoneが浸透し始めたようですが、ガラパゴス島の日本でははてどうか。IT業界の主導権は既にOSSが握っています。

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